いたい

いたい
I
いたい【板井】
水のわき出る所を板で囲ったもの。 板で囲んだ井戸。

「わが門の~の清水里遠み/神楽歌」

II
いたい【異体】
(1)普通とは違った様子や形をしている・こと(さま)。 異風。 いてい。

「霜げた冬瓜に草鞋を打着けた, と言ふ~な面を/歌行灯(鏡花)」

(2)標準的な字体でない文字。
(3)同一でないからだ。
同体
「雌雄~」
III
いたい【痛い・甚い】
(1)切られたり打たれたり, 病気をしたりして, 肉体的に苦しい。 苦痛を感じる。 《痛》「けがをした指が~・い」
(2)精神的に辛く苦しい。 また, 弱点・急所などを指摘されたりして困る。 《痛》「借金で頭が~・い」「説教が耳に~・い」「そう言われると耳が~・い」
(3)とりかえしがつかないほどひどい。 《痛》「この時期の出費は~・い」「最終回のエラーが~・かった」
(4)心に深く感銘を受けるほど優れている。 立派だ。 《甚》「~・き所まさりて見所ある住ひなり/源氏(明石)」
いたく(副)
(5)動詞の連用形に付いて, 程度がはなはだしい意を表す。 《甚》「心ばへなど, はた, 埋れ~・きまでよくおはする御有様に/源氏(蓬生)」「甘え~・し」「屈(クン)じ~・し」
﹛派生﹜~が・る(動ラ五[四])~げ(形動)~さ(名)~み(名)
痛い所を突かれる
弱点・欠点を鋭く指摘され, 弱る。
痛い目に合・う
ひどい目にあう。
痛くも痒(カユ)くもな・い
少しも苦痛を感じない。 少しも影響を受けない。

「非難されても~・い」

痛くもない腹を探られる
自分はやましいことをしてもいないのに, 他人から疑いをかけられる。
痛し痒(カユ)し
〔かけば痛いし, かかなければかゆいの意から〕
一方を立てればもう一方に差し障りがある。

「~の状態」

IV
いたい【移替】
(担当などを)うつしかえること。

「事務の~」

V
いたい【衣帯】
(1)衣と帯。
(2)服装。 装束(シヨウゾク)。

「これみな襁褓(キヨウホウ)の中に包まれて, ~を正しうせざつしか共/平家 4」

VI
いたい【遺体】
(1)死んだ人のからだ。 なきがら。 遺骸。

「~を葬る」

〔「死体」に比べて人格性をこめていう〕
(2)父母の残してくれたからだ。 自分の身体。

「父母の~といふことを忘るるが故なり/人情本・閑情末摘花」


Japanese explanatory dictionaries. 2013.

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